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Jackの「ネタばれ!エピソード解説」編
【第5回】 「脱出!恐怖のジェット機」(レスリー・H・マーチンソン監督)
ゴールドマンを狙う暗殺者を阻止するスティーブの活躍を描く。
実は、「バイオニック・ジェミー」の第10話「ジェミー操縦桿を引け!」と全く同じストーリー。とはいってもこちらが先にオンエアされています。
原作は、Mann Rubin。ちょっと映画の「スティング」を思わせるような感じがあり、犯人は3人組みだということが最初からわかっていて、視聴者は2人までは犯人がわかっているんですが、あとの1人が誰なのか推理しながら見ますので、自然とストーリーに引き込まれて行きます。まあ、登場人物が限られているので、だいたい想像はできますけど。
最後、ゴールドマン部長の命を救うためにスティーブはバイオニックの力を使いますが、命を取り留めたゴールドマン部長に尋ねられても何事もなかったかのように振舞っているところに好感が持てます。
<ストーリーの流れ>
ゴールドマン部長とスティーブが車で移動中→タイヤがパンクしスティーブが素手で修理を行う→ゴールドマン部長が飛行機の変更を軍に依頼→空軍少佐がゴールドマン部長暗殺を計画し変更飛行機に仲間を乗せる→飛行機にゴールドマン部長とスティーブが搭乗→飛行機が遭難し、無人島へ漂着→救援の飛行機が遭難している乗客を発見→ゴールドマン部長が暗殺者に狙われる→スティーブとゴールドマン部長が洞窟に隠れる→暗殺者2人がゴールドマン部長を狙撃し、ゴールドマン部長重傷を負う→スティーブ暗殺者の1人をしとめる→スティーブ看護婦を呼ぶように乗客の1人に依頼→看護婦来る→ゴールドマン部長再び狙われる→スティーブ暗殺者2人を阻止→医者見習いのバリスを呼ぶ→スティーブ、ゴールドマン部長の出血を止めるためバイオニックの力を使いゴールドマン部長の止血を行う→バリスがゴールドマン部長の体内から弾を摘出→救援隊到着→ゴールドマン部長潜水艦へ収容→ラストの落ち
<あらすじ>(ネタバレ注意!)
ゴールドマン部長は、スティーブと空港への道を急いでいた。ワシントンへ帰る飛行機に乗るためだ。しかし、道の途中で車がパンク。スティーブは持ち前のバイオニックパワーを使ってタイヤの取替えをすばやく素手で行うが、どうやら帰りの飛行機の時間には間に合いそうにない。やむなくゴールドマンは飛行機の便の変更を軍に依頼する。ところが、依頼を受けた軍のロベール少佐はゴールドマン部長暗殺を狙う一味の1人だった。ゴールドマン部長の乗る飛行機を知った彼はビリーと呼ばれる暗殺者とそばにいたもう1人と共にゴールドマン部長の飛行機に乗り込むことに成功する。2人はゴールドマン部長の暗殺機会を窺うが、ゴールドマン部長は、ワシントンの会議の帰りに車にひかれそうになったことで自分を狙う暗殺者の影にうすうす感づいていた。スティーブは部長から暗殺者がいるということを聞き出すが、一体誰が暗殺者なのか検討がつかない。そうこうしているうちになんと飛行機が悪天候により墜落。スティーブはバイオニックパワーを使って飛行機のドアを開けることに成功。乗客全員を救出した。
救命ボートで無人島に漂着した乗客はそこで救出を待つことになった。スティーブはバイオニックの力を使い、乗客のために無人島内の木の実などを集め、食料を確保していた。一方、暗殺者2人は無線機を仕掛け救援隊を待った。2人は怪しまれないように焚き木を拾おうとするが、毒蛇を見つけある一計を企てた。救援の飛行機が到着。無線で1日後の10:00に潜水艦が到着するのを知った乗客は一安心する。ところが、暗殺者たちは、ゴールドマン部長の隙を狙い、ゴールドマン部長を殴り倒した後、毒蛇の傍に放置しておくことでゴールドマン部長を毒殺しようとしたのだ。しかし、この企みはスティーブによって阻止される。スティーブは、暗殺者が機内の乗客の中にいることを確信し、他の乗客を巻き込まない為にもゴールドマン部長と2人で洞窟内で一夜を明かすことを提案。2人は洞窟内で一夜を明かすことにした。ところが、暗殺者2人は夜を待ってゴールドマン部長の殺害をまたも企て、ピストルを手に2人で一斉にゴールドマン部長を狙い始めた。スティーブはバイオニック・アイで敵の1人を目視し、後を追った。そして、暗がりで互いの認識が困難になった暗殺者達は互いに撃ち合うこととなり、1人が弾に当たって絶命。ところが、この敵が咄嗟に撃ったピストルは位置を知らせる信号弾だった為、ゴールドマン部長が気をとられてしまい、もう1人の暗殺者ロベール少佐に左胸を撃たれてしまった。スティーブは、すぐさま引き返し部長の手当てをしようとするが、出血が止まらない。夜が明け始めた頃、乗客の1人ロバーツがスティーブ達を探しに現れ、スティーブはやむなく看護婦のコルビー中尉のみを差し向けるように依頼する。コルビー中尉の到着を見て、助けを請うスティーブだったが、なんと実はコルビー中尉こそ、ビリーと呼ばれる3人目の暗殺者だった。ゴールドマン部長を眠らせ、スティーブを毒の入った注射器で殺そうとした中尉だったが、スティーブのバイオニック・アームが注射器をはじきとばし目論みはもろくも崩れた。スティーブはコルビー中尉ともみ合う中、様子を見ていたロベール少佐がスティーブに向けて発砲。ところが、これが運悪くコルビー中尉にあたり、コルビーは絶命。なおも発砲を続けるロベール少佐にスティーブは、バイオニック・アームを使って石を投げロベール少佐に見事に命中させた。
ようやく、暗殺者3人を葬ったスティーブだったが、ゴールドマン部長はいまや死の淵にたたされる状況。医学の知識があるバリスが助けにかけつけたが、病院でなければ止血は難しいと言う。電気設備のある病院であれば、電気で血管を焼いて止血ができるが、電気のない無人島ではどうにもならないと。スティーブは考えた。自分のバイオニックの部品を使えば電気は通っているから止血に使えるかもしれない。バリスに対して、「これから見ることは忘れろ」と念を押しながらスティーブはメスを要求。左手でバイオニックの右指を切り、ワイヤーを取り出した。バリスの指示でワイヤーの出た右手をゴールドマン部長の左胸に押しつけるスティーブ。止血作業は見事に成功。その後バリスが弾を取り出した。そして、救援隊が無事到着。ゴールドマン部長は寝かされたままゴムボートに乗せられる。その時、スティーブの右指に包帯が巻かれているのを見たゴールドマン部長は思わず「その右指はどうしたんだ」と聞いてしまう。スティーブ曰く、「髭剃りを落としてしまって」。ゴールドマン部長は、スティーブがバイオニックパワーを使って自分を救ったことを薄々感じながら潜水艦へと収容される。
乗客の1人がスティーブに近寄ってきた。彼女はニューヨークへ行く途中に事故にあったのだという。しかし、この遭難機はワシントン行き。その間違いをスティーブに正された婦人は少々疲れた顔で自身の身の上に起こった冒険談にあきれ果てるのだった。
<バイオニックシーン>
・パンクした車のタイヤの取替え(右腕)
・飛行機のドアをこじ開ける(右腕)
・無人島の崖から飛び降りる(両足)
・木の実を割る(右腕)
・捜索機を確認(左目)
・蛇を確認(左目)
・部長の下に走る(両足)
・洞窟から暗殺者の1人を確認(左目)
・犯人追跡(両足)
・探しにきたロバーツを目視(左目)
・注射器がささらない(右腕)
・石を投げる(右腕)
・指を切って止血(右腕)
<ポイント>
・3人目の暗殺者は?
まあ、登場人物が限られているのでだいたい検討がつきますが、いつ暗殺者であることを明らかにするのかハラハラドキドキの展開。
・機転を利かせるスティーブ
ラスト近くでゴールドマン部長の命を救う為に自分の指を切るなんて行為はスティーブにしかできません。電気が必要と言われて、差し迫った状況の中で、自分のバイオニックのパワーに気づくところなんかやっぱり教養あるというか、機転利きすぎですよねぇ。
・任務遂行中は上下同じ色の服
たまたまですが、また同じ色で統一してますね。
・ブレスレット
ベルトはないですが、ブレスレットは第5話でも見られますので要チェック。
・くわえ楊枝
リンク編で解説した通り。またまたありました。洞窟でゴールドマン部長と一夜を共にするスティーブですが、この時楊枝らしきものをくわえています。
<情報>
・バイオニックは機密事項
バリスに対し、「これから見ることはすべて忘れろ」と念を押してます。
・トボけたおばちゃん
バイオニック・ジェミーでは「ロメロ」さんというおじさんが該当するんですが、ここに出てくる黄色の服着たおばちゃん、なんとNY行きの飛行機とワシントン行きの飛行機を間違えて乗ってしまい、さらに墜落なんかしちゃって大波乱の1日を過ごす羽目になってしまうんですけど、かなりボケすぎです。主人が主人がと何かとだんなさんを引き合いに出していますがどんな人なんでしょうかねぇ。
・バイオニックサンタクロース
木の実を袋にいっぱいにかき集めたスティーブに対し、ゴールドマン部長は、「南の島のサンタクロース」と呼んでいました。
・挿入音楽
後の「特攻!最後の神風」にも出てくるんですが、結構曲調が日本的な音楽が使われてます。
<疑問やエラー>
・枕の数があわない
墜落直前にスティーブは乗客全員に枕を渡すのですが、なんか1人渡し忘れているんですよねぇ。多分、奥の人だと思うんだけど...。
注:エピソード番号、題記などは、講談社「Film Fantastic 6」より引用している。
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