研究 「600万ドルの男」

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Jackの「ネタばれ!エピソード解説」編

【第4回】 「殺人超音波!死の脅迫粉砕作戦」
殺人超音波を使って政府を脅迫する組織に真っ向から立ち向かうスティーブの活躍を描く。
よく考えるとこの中でスティーブが宇宙服を着てノリス町に乗り込むシーンは「冒険野郎マクガイバー」にそっくりなシーンがあった。
そして、最初の人形がブランコに揺れるシーンは英語版FAQにもあったが、「ミステリー・ゾーン」の1シーンに近いものがある。
殺人超音波を使って人間を殺そうとするというストーリーは、後に日本で言うと、木曜の怪談の「サイボーグ」とかにも使われている。
ということで、参考にしたシーンがあるとは言え、もしかしたら後発のドラマに影響を強く与えている可能性の高い作品と言えるかもしれない。

<ストーリーの流れ>
ノリス町で異変→スティーブ到着→宇宙服を着て現地へ→住民が生き返る→催眠術で原因を特定→脅迫のビラがまかれる→スティーブ単身敵アジトへ→ゴールドマンがノリス町に到着→冷蔵庫に入れられるスティーブ→超音波発信装置移動→スティーブ脱出→超音波発信装置作動→走るスティーブ→スティーブに超音波装置が向けられる→ポールを投げるスティーブ→殺人超音波発信装置に命中・大破→事件が解決して...。

<あらすじ>(ネタバレ注意!)
ノリスの町で住民全員が死亡する事件が発生。スティーブが調査に向かう。宇宙服を着て調査を始めたスティーブの前で、死亡したと思われていた住民は全員奇跡的に回復するが、原因が特定できない。スティーブはDr.クリスフォードと共に原因を特定するため、知り合いの住民の1人テーラーに催眠術を施して原因を「超音波」によるものと推測する。それは、かつて政府において歩兵部隊攻撃用として開発された秘密兵器であったが、電力供給に問題があるとして開発計画が中止されたものだった。当時の開発責任者ベーコン博士は開発計画の中止を恨みに思い、この「殺人超音波」を使って政府を脅迫するビラをまく。しかし、政府は要求を拒否。スティーブは単身ベーコン博士に会いに行くが、捕まってしまい自分がバイオニックであることを見破られてしまう。ベーコン博士は、バイオニックが0度以下で機能が麻痺することを知っており、スティーブを零下10度の冷凍庫に入れ、ゴールドマンと軍抹殺の為、高圧線の下に移動してしまう。一方、スティーブは機能の衰えたバイオニックパワーで自作のガスバーナーを製作。冷凍庫の扉を破ることに成功する。高圧線の下へ急ぐスティーブ。ところが、零下10度の下にあったバイオニック機能はなかなか元に戻らない。何度も転びながらも走るスティーブ。その間にもベーコン博士は「殺人超音波」を発信してゴールドマン達を殺そうとする。耳をふさぐゴールドマン。あと少しで全員が抹殺されそうになった時、スティーブが到着。高圧線の周りにあるフェンスのポールを引き抜き音波発信装置に近づこうとする。ベーコン博士はスティーブに気づいて「殺人超音波」をすぐさまスティーブに向けるが、間一髪スティーブのバイオニックが勝り、スティーブの投げたポールが「殺人超音波発信車」を捕らえ、車は炎をあげて大破するのであった。

<バイオニックシーン>
・倒れている車を元に戻す(右腕)
・ジャンプして錯乱状態のテーラーを保護(両足)
・ガス管をはがす(右腕)
・冷凍庫の扉を倒す(右腕)
・走る(両足)
・フェンスのポールを引き抜く(右腕)
・車めがけて走る(両足)
・ポールを車へ投げる(右腕)

<ポイント>
・イケてないスティーブ
 冷凍庫に放り込まれ、特殊能力を奪われるスティーブだが、それよりも凍ってしまい体全体真っ白に...。ちょっと笑えます。
・機転を利かせるスティーブ
 特殊能力が鈍った状態で絶対絶命のスティーブだが、酸素ボンベを利用して自前のガスバーナーを作ってしまう。このあたりもは、「マクガイバー」に通じるものが...。
・後半10分の盛り上がりにスティーブのセリフがない!
 冷凍庫を壊すシーン。ひたすら走るシーン。ポールを車に投げつけるシーン。いずれもセリフがないんです。第1話の後半に似たところがあります。
・心臓の鼓動からテーマ曲へ
 スティーブの走るシーンに心臓の鼓動音がマッチして物語はハラハラドキドキの最高潮に!
・バイオニックの欠点
 零度以下だと機能が鈍る。元に戻るのに時間を要するらしく、うまく走れず転んで苦痛にゆがむスティーブが見られます。
・任務遂行中は上下同じ色の服

 ラストの盛り上がりのシーンはお馴染みの上下同じ色の服装。
・ブレスレットとベルト
 第4話でも見られますので要チェック。
・くわえ楊枝
 リンク編で解説した通り。これも必須アイテムの1つ。最後のテーラーとの会話中に出現する。(実際はマッチ棒をくわえ楊枝にしているようです。)
・Dr.クリスフォード
 スティーブのバイオニックパワーを目にしてからというものメチャクチャしつこくスティーブにパワーのことを詰問しています。

<情報>
・ノリスの町
 スティーブはこの町を「故郷」と呼んでいる。「故郷」はいわゆる「オーハイ」じゃないの?と思うのであるが、この町は差し詰め第2の故郷と言ったところか?
 どうやら幼なじみがたくさんいるらしい。うち1人はベトナム戦争で戦死している。
 ウィリアムズ→引っ越したらしい。
 ケーリー→シアトルで食品会社を設立。
 ピーナッツというフットボール仲間→ベトナム初期の戦闘で戦死。
 ジェニー(付き合っていた彼女)→州の4Hクラブの会長。5人の子持ち。
・スティーブのゴールドマン評
 - 残念ながら上司。
 - 好き。
 - 頭がいい。
 - 融通の利かない役人風のところはあるが中身はいい人だ。
・スティーブとゴールドマンの関係
 上司と部下の関係になって1年。ということは、事故から約2年が経過しているということか?
・バイオニックは機密事項
 クリスフォード博士に人並みはずれた能力について尋ねられると「その答えは僕のコンピュータにはない」とはぐらかしている。
・汗の演出
 第1話と同様。冷凍庫から駆け出し、左腕から正面にかけて汗びっしょりのスティーブ。でも、バイオニックの右腕には汗が残らない。かなり細かい演出!!
・テーマ音楽
 お馴染みのオリバー・ネルソンの「600万ドルの男」のテーマ曲はこの回から正式に登場。スティーブの活躍時にピアノのバックともに素敵に流れます。
・その他の演出

 冷凍庫を破る自前のガスバーナー作成時に腕の擬音が見られる。また、走るシーンにスローモーションが使われている。走るシーンの擬音はまだない。

<疑問やエラー>
・ガイガーカウンター
 リンク編でも紹介しているが、スティーブがバイオニックである証拠として微量の放射能に反応する放射能測定装置のようなアイテムが出てくる。
 これがガイガーカウンター。放射能汚染は問題ないのかと思われるだろうが、恐らくごく微量なので人体にはあまり影響ないのではと思うが...。


注:エピソード番号、題記などは、講談社「Film Fantastic 6」より引用している。

*無断転載を禁じます。本内容はあくまで個人的研究結果である為、誤りがある場合があります。
*「600万ドルの男」の画像の著作権は、Universal Studios社にあります。また、その他の引用物の著作権は各社、作者にあります。

           

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