HOME>研究「600万ドルの男」>Jackの「ネタばれ!エピソード解説」編>第2回
Jackの「ネタばれ!エピソード解説」編
【第2回】 「ミサイル大爆発!核兵器売ります」(ラス・メイベリー監督)
武器商人の野望を砕くスティーブの活躍を描く。パイロットTVムービー第2弾!第1話と打って変わって007張りのアクションの連続+お決まりのヒロイン女性との絡みでテンポは抜群。オープニングの歌と相俟って「600万ドルの男」ワールド全開。
<あらすじ>(ネタバレ注意!)
スティーブは、エジプトである任務についていた。
パーティーを抜け出し、バルコニーからライトで潜水艦に信号を送るスティーブだったが、パーティーの連れであるパメラという女性に見つかってしまう。パメラはスティーブが何者であるか知らなかったらしい。スティーブは、パメラに早くパーティーに戻りすぐにここから逃げるようにと言い渡すとタキシードを裏返し、即席のダイビングスーツに身を包むと夜の海に飛び込んだ。
一方、潜水艦では、スティーブの合図から12分間待てとの指令がワシントンから届いていた。人間の能力では、泳いで4時間もかかる距離を何故12分でよいのか艦長は不思議だったが、命令は命令だとして12分間待つことにし、スティーブの帰還を待っていた。
場面が変わって再びパーティー会場。武器商人のフィンレターが到着した。派手なパーティーと演奏を頼んだ覚えはないと怒るフィンレター。エジプト軍の幹部が演奏を中止させるとフィンレターの船で爆発が起こった。スティーブがフィンレターの船に進入し、見つかって撃たれた際に燃料に引火したのが原因だった。実は、スティーブはフィンレターの船からある書類を盗み出そうとしていたのだが、お目当ての書類は船にはなかったのだ。あわてて逃げ出したスティーブだが、今度はエジプト海軍に追われてしまう。バイオニックレッグの驚異的なスピードで泳ぐスティーブだったが、エジプト海軍の警備艇に爆雷を投下され右腕を負傷。かろうじて潜水艦にたどり着いたものの、瀕死の重傷を負ってしまった。艦長達は、早急にスティーブを引き取るよう打電する。
ウェールズ博士の研究室で療養するスティーブは、ある日ゴールドマン部長の訪問を受けた。右手が元通りに戻った今、再び任務に復帰するように促しに来た部長だったが、思いもかけずパーティーの席で一緒だったパメラが殺害されたことを部長から聞かされたスティーブは責任を感じ、感情的になってグラスを握り潰してしまう。部長はそれを見てスティーブにもうしばらく休養させようと言い残しその場を去った。
スティーブはパメラのことが頭から離れず今度は研究室の壁をバイオニックアームで壊してしまう。スティーブの状況を見た部長とウェールズ博士は任務は当分無理と判断したのかスティーブを研究室内のエリアに閉じ込めいわば軟禁状態においてしまった。
その状況をスティーブが我慢していられるはずはなかった。スティーブが外に出ようと考えていると、研究室で仲間のハリー・ドナーを見かけた。話をすると、なんでもカリブ海に休暇をとって出かけようとした矢先に東京への出張が入ってしまったらしい。ついてないとぼやくハリー。スティーブはこのハリーを利用しようと一計を案じ、夜になって研究室の窓の鉄格子をバイオニックアームで曲げて脱走。ハリーの待つ空港へ向かい、ハリーから航空券を受け取るとカリブ海へ高飛びした。うまくいったと思ったスティーブだったのだが、実はこれはゴールドマン部長の仕掛けた罠だった。
飛行機内で隣に座った女性をハリーの友人と勘違いしたスティーブは、この女性と口論となり、またグラスを握り潰してしまう。
女性と別れてカリブ海の島についたスティーブがハリーの別荘に行くと、ハリーの友人シンシアが待っていた。翌日、2人はゴルフに出かけると友人であるソ連の宇宙飛行士、アレクセイ・カサロフとフィンレター、そして機内で一緒だった女性カトリーナがゴルフをしていた。アレクセイに声をかけたスティーブはフィンレターに晩餐会に誘われ受けることにした。スティーブは、フィンレターの晩餐会でアレクセイに協力を依頼されるが、何の話か全然わからない。アレクセイと話をしていくうち、スティーブは、ゴールドマン部長が意図的に自分を罠にかけたことを悟ったが、アレクセイはスティーブが協力しないと考え、催眠銃でスティーブを眠らせてしまう。
スティーブが目を覚ますと、カトリーナと船の中にいた。カトリーナと手下の監視の下、フィンレターとアレクセイの取引が終わるまで船に監禁されたと知ったスティーブは、最初はカトリーナとの2人の時間を楽しんでみせるが、夜になってカトリーナを縛って、バイオニックパワーを使い船を壊して海に飛び込んだ。撃ち殺そうとする手下の銃弾をかいくぐり、スティーブは無事に海岸に到着する。(ここまでが前半放送部分)
一方、別荘に遅れて着いたハリーは、ゴールドマン部長と電話で話していた。スティーブにはまだ悟られていないとゴキゲンな2人だったが、そこにスティーブが到着。スティーブはハリーを怒り任せに殴り倒し、電話越しにゴールドマン部長に怒りの言葉をぶちまけた。機嫌をとる部長だったが、スティーブは力任せに電話を切り、受話器を壊してしまう。その後、怒りがおさまらないスティーブは別荘を出ようとするが、シンシアから、ハリーがスティーブをおとりにパメラを殺害したフィンレターのカタログを狙っていたことを知り、パメラの復讐のためハリーに協力することにした。
ただし、その前に友人アレクセイとの決着をつけるとスティーブは飛び出していった。アレクセイの乗った車に忍び込んだスティーブは、フィンレターの地下基地を見つける。そこには、アメリカのミサイルとともにソ連のミサイルも格納されていた。
スティーブが別荘に戻るとハリーはフィンレターの武器カタログを手に入れ、任務は終わったと大喜びだったが、武器カタログには、これから就航する原子力潜水艦ポセイドン号の記載があり、フィンレターの次の標的がアメリカの最新鋭潜水艦だと知った2人は翌朝小型機で島を周回する。スティーブは、昨日の地下基地の位置を探り出し、パラシュートで降下、ハリーは原潜ポセイドン号へと急いだ。
スティーブは、地下基地の上にある墓地の入り口の見張りを倒し、地下基地へと潜入する。
時を同じくして、アレクセイとカトリーナは、フィンレターの招待を受け、再び地下基地へと案内されるが、アレクセイがスティーブと手を結んだと思ったフィンレターは2人を殺害しようとし、殺人ガスのつまったスプレー缶を特定周波数の電波で破裂させるが、間一髪スティーブが入り、バイオニックパワーで2人を救い出した。
しかし、逃げる途中でアレクセイがフィンレターの手下の銃弾に倒れ死んでしまう。
アレクセイを助けようとしたスティーブとカトリーナはフィンレターに捕らわれ、スティーブは手錠をかけられ、睡眠薬入りの注射をされるが、それはバイオニックアームの右腕だった。原潜ポセイドン号に殺人ガスを仕掛け、これを乗っ取ろうとするフィンレターはその瞬間を見ようとモニター室に向かうが、スティーブはその隙にバイオニックパワーで手錠をはずし、カトリーナとともにフィンレターの地下基地の電源を壊し電波を送れなくしてしまう。予備電源に切り替えても電波発信装置は発信が出来なくなっているのだ。原潜はこれでフィンレターの手には入らなくなった。フィンレターは怒り、スティーブを殺そうと地下基地の武器庫へ2人を追い詰めるが、スティーブはミサイルに細工を施し、ある扉が開いた時にミサイルのスイッチが自動的に入るように仕掛けた。
スティーブは、フィンレターが他の扉を調べている間に空気口を伝って地上へと脱出。カトリーナをバイオニックアームで抱きかかえて全速力で走った。、島の端まで来た時、フィンレターがスティーブの細工した7番目の扉を開ける。ミサイルはフィンレターに向かって飛んでいった。それは、フィンレターの基地が爆発する瞬間だった。
<バイオニックシーン>
後日記載。
<ポイント・情報>
・オープニングとエンディング音楽はグレン・A・ローソンの作詞、作曲
あのパンチの効いたオープニングとエンディング。いいですねぇ。「He is a man〜」って。歌っているのは、大御所、歌姫ダスティ・スプリングフィールド。
・007と0011を意識?
最初のリバーシブルスーツといい、途中の展開が007張りのアクションでテンポもよくいいですねぇ。そして、よく見るとフィンレターが倒されるのって7番目のスイッチを入れた時なんですね。6番目じゃないんだぁ。「0011ナポレオンソロ」のイリヤ・クリヤキン役のデビッド・マッカラムのゲスト出演といい、数字とスパイものにいろいろと掛けてますね。「ナポレオンソロ」と「007」を意識しているのかな。なんか「それ行けスマート」みたいに7の前の数字を使って「600万ドルの男」と銘打ったんでしょうか?
・リバーシブルスーツ
このエピソードのために、特製で作ったようですね。「The Six Million Dollar
Man and the Bionic Woman」によるとスーツがリバーシブルでウェットスーツですから、撮影時はかなり暑かったようです。でも、あの小物はなかなか面白くてJackは好きですよ。
・実はさりげなく左腕使ってますね
millionさんより情報を頂きました。後半、ハリーを殴るところと墓地でフィンレターの手下をやっつけるところ、いずれも左手一本でやってますね。バイオニックアームの右手はあえて封印。さりげなくって全然気づきませんでした。リー・メジャースって利き腕は右腕ですが見事に使い分けてますね。意外と器用だなぁと思います。
・手で握りつぶせるグラス
スティーブは怒りを抑えられなくなると、右手でグラスを潰してしまうのですが、このシーンが2度程あります。手で握って壊せるコップ作るの大変だったろうなぁと小道具に興味津々のJackなのでした。ああいう小道具とっても欲しいです。
・超豪華なゲストスター
前述の「0011ナポレオンソロ」からイリヤ・クリヤキン役でお馴染みの「デビッド・マッカラム」。そして、カトリーナ役でボンドガールの「ブリット・エクランド」。さらに、「タイタニック」、「地球爆破作戦」の「エリック・ブレーデン」に「OK牧場の決斗」「シャーキーズ・マシン」に出ていた「アール・ホリーマン」。
<疑問やエラー>
・ラストの逃亡シーン
はしごは最初にのぼったのはカトリーナだったので、地上にはカトリーナが先に出てくるはずなのに何故かスティーブが先に蓋を開けて出てきていますね。
まあ、途中で入れ替わったのでしょうが...。
注:エピソード番号、題記などは、講談社「Film Fantastic 6」より引用している。
*無断転載を禁じます。本内容はあくまで個人的研究結果である為、誤りがある場合があります。
*「600万ドルの男」の画像の著作権は、Universal Studios社にあります。また、その他の引用物の著作権は各社、作者にあります。
All original content copyright (c) 2003- JackFALLGUY. All Rights Reserved.
Disclaimer:
The Six Million Dollar Man and The Bionic Woman are copyright (c) Universal
Studios.
This site is Japanese fan site. No copyright infringement is intended.