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世界史は苦手ですが、日本史に関しては、現在も勉強中です。嫌いな方もおられるでしょうが、試験には絶対に出ない裏話を中心に紹介していきたいと思います。

第1回 「北条政子の夢」

北条政子は、「尼将軍」と呼ばれ、武家社会の始まりである鎌倉時代を築いた源頼朝の妻に当たります。
しかし、「承久の乱」では、朝廷を敵にまわしながら、御家人を前に「ご恩と奉公」を訴え見事武士達を束ねて見事に勝利を収めます。かなり気の強いしっかりした女性像がうかがえますよね。

さて、その北条政子に関するお話を1つ。
「曽我物語」によると、ある時、北条政子の妹が月と太陽を同時に手に入れる夢を見ます。その夢を聞いた政子は妹に、「その夢は凶兆の表れかもしれなので誰にも話してはならない。だから、早く誰かに買い取ってもらうように手配しなくてはならない。まずは、自分がその夢を買ってあげよう」と言って、言葉巧みに高価な鏡と引き換えに妹から夢を買い取ってしまいます。実は、その夢は吉兆の表れで、月と太陽を手に入れたということは、この世の中を支配するものを手に入れるということであり、つまりは「天下をとる」ことを意味していたのでした。後に、政子は鎌倉幕府を開く頼朝と結婚するところとなり、武家時代を築いた頼朝の妻として頼朝の死後も権勢を振るうことになるのです。

とまあ、ここまでは知っている人も多いかと思うのですが、実はここに書いていないエピソードがあります。ただし、この話は私が聞いた話なので、出典も不明ですし、本当かどうかはわかりませんのであしからず。

そもそも、頼朝と政子はどうして出会ったのでしょうか?
実は、政子の妹と頼朝が恋仲だったという説があるのです。頼朝は、伊豆に配流になっている頃、北条氏と知り合い、世話になっていたと考えられますので当然のことかもしれません。しかも、政子の妹は美人だったということですから恋仲になるのも自然でしょう。でも、それなら頼朝は何故「北条政子」と結婚したのか?
実は、妹が夢を売ってしばらくたったある夜、政子ちゃんは妹のいない間に妹の部屋に入ってしまいます。そこへ若い武士がやってきて、ついたてごしにプロポーズをしていきます。そう。当然、頼朝です。妹に告白したつもりだったのに、何故か間違えて政子ちゃんにプロポーズをしてしまったのです。当時の夜は、ろうそくの灯りぐらいの明るさですから、まさか妹の部屋に政子ちゃんがいたとは露知らず。しかも、当時のしきたりは顔を見てプロポーズをするのは厳禁。必ず夜部屋に行ってついたてごしに告白して返答をもらうのがしきたりだったんですね。ですから、政子ちゃんのYESという言葉を聞いてやったとばかりについたてをとって見るとなんとそれは妹ではなくって器量のあんまりよくない政子ちゃんだったんですね。びっくりした頼朝ですが、武士に二言はないの言葉の通り、いったん口に出してしまったことは今更撤回できるわけもなく、間違えたとも言えない頼朝君は哀れ政子ちゃんと結ばれる羽目になったのでした。可哀想な頼朝君。結局天下はとったけど、最後は馬から落ちてなくなってしまいます。それってもしかしたら政子ちゃんが仕組んだことだったりして。希代の悪女とも呼ばれる政子ちゃんは、その後、天下をとった頼朝の妻という立場から子供を将軍にし、天下を握って見事に買った夢を正夢にしたのでした。

ちなみに、「北条政子」は悪女の代表格ですね。日本では、「政権に深く関わっている」「政治を私しようとした」「気の強い女性」の3拍子が揃っていると「悪女」と呼ばれるようです。
ついでに、日本の3大悪女覚えておきましょう。「北条政子」「日野冨子」「藤原薬子」(「淀君」の説あり。)

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