天高く、スポーツに良しグルメも良しの秋まっさかりです。しかし秋の長雨という言葉もあるように梅雨の時期と同じくらい天気が不安定なんですよね。そんな今にも泣き出しそうな空模様を心配しつつも、トコトンハテナのロケが敢行されました。
場所は千葉県の「房総のむら」という江戸時代の街並みを再現した施設です。ここはよくドラマのロケにも使われているんですね。「この前も某ドラマの収録で利用したよ」という英樹が陣取る楽屋は「めし屋」の二階。店奥の階段をトントントンと上がると、英樹は衣装替えの真っ最中です。「自前だもんね」という粋な和服姿に、気分はもう江戸時代です。
そうなんです。今回収録のトコトンはスペシャル企画ですよ。タイトルは「時代劇ができない!?」。何気なく見ている時代劇でも演じるとなると難しい。その演技の所作を手ほどきしちゃおうというのが今回のテーマです。
「所作」とは?辞典には、しわざ・ふるまい・身のこなし・そぶり とあります。さらに、踊り・舞いというのも所作に入るんですね。
長年時代劇をやってきた英樹の得意分野なのですが、今回はさらに強力な助っ人が出演します。英樹も長いお付き合いをさせていただいている猿若清三郎さん...と紹介してピンと来た方もいらっしゃるでしょう。江戸時代初期、江戸歌舞伎の始祖・初代猿若勘三郎(中村勘三郎)の流れを受け継いだ猿若流八世家元であり、日本舞踊家・俳優という、すごい方。しかしとても気さくでステキな殿方です。
対する生徒の皆さんは、おなじみレギュラーのクワバタオハラのお二方と、もりちえみさん。そして今回は男性代表として俳優を目指して英樹に弟子入りしている木崎浩之君が出演します。(木崎君、緊張しまくりです)
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準備待ちです。ちょうど小学校の社会見学があって、ちびっ子たちが興味津々で見ていました。
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いよいよ収録の開始。まずは屋外のシーンから、とりあえず走ってみようか。
木崎君が建物の陰から飛び出して英樹たちのほうに駆け寄ります。それを見た時、英樹と猿若先生の間にピピっと信号が通ったのでした。「これは...鍛えがいがありますね!」
もうそれからは怒涛の所作指導が繰り広げられましたよ。番組でごらんいただける英樹は、いつも事務所や自宅にいるときと同じノリで熱く語ります。「これは勉強になりますね」とスタッフたちが言い合うほどの濃い内容ですから、演劇に興味がある方々は必見です。
さらに女性たちへの所作指導も素晴らしく、生徒の皆さんがみるみる上達していきますから、現場の雰囲気も上り調子です。まあ、英樹のギャグもいつもと同じでしたが...。茶屋のシーンで「武士は無口なんだよ。俺と同じで。」と言う英樹に、「それは、違う。」と、撮影スタッフ全員が本番にもかかわらず突っ込んだのはここだけの秘密です。
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両先生とも所作の講義に熱が入ります。 特に英樹は止まらないんだ(笑)
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「貸してみな。刀はこうやって...。」 マンツーマンで指導なんてうらやましい。
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屋外ロケも雨に祟られないで無事終了し、お昼ご飯をいただいた後は武家屋敷に移って、屋内の所作を収録します。 めし屋の二階から降りて通りに出ると、小学校の団体さんがいらっしゃいます。ちびっ子たちがシーンとなってこちらを見つめること数秒...「うわぁーっ!」っと英樹に駆け寄る子供たち!バラエティにも出てるから、みんなよく知ってるんですよね。
かわいい歓迎を受けた後は、「武士が武家屋敷を訪ねる」というシーンから開始です。
まずは生徒さんたちが自由演技をしますが、どうにもぎこちない。そこで先生方の模範演技を披露していただいたのですが、これが素晴らしい。武士の英樹と屋敷の娘役を演じた猿若先生の動作がお互いの動きを助けるような美しく無駄のない所作で、スタッフ全員思わず「おおー」と溜息が漏れてしまいました。
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ご年配の方には懐かしい茅葺のお屋敷です。
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午後になってもテンションは変わらず。 元気いっぱいの両先生です。
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シーンは屋敷内に移り、挨拶・飲食の所作と順調に進み、予定時間内にめでたく終了しました。仕事を忘れるくらい面白かったぁ。と、名残惜しいスタッフたちは、やっぱり記念撮影でしょ。と夕暮れの武家屋敷で一枚撮影をしてお開きとなりました。
今回は主に武士社会の所作を取り上げましたが、皆様方がもっと見たぁい!とリクエストしていただければ、続編なんか期待できるかな??
商人たちの所作「江戸しぐさ」や、天秤棒を担いで街をいなせに売り歩く棒天振(ぼてふり)の所作、男気あふれる任侠の世界や摩訶不思議な見世物小屋もありますしね。江戸って本当にワンダーランドですよ!
今回の収録は、2009年10月11日と18日の2回に渡って放送されます。絶対面白いからご家族揃って見てくださいね!
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