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十津川警部

かつて十津川警部と同期だった向井警部の子息が結婚するとのこと。式に参列するため山形に来た十津川は、出羽三山のひとつ羽黒山の五重塔前で白石ゆかと名乗る女性と会い、「y」とサインの入った絵をプレゼントされたのです。

翌日、帰京する十津川を見送りに来た向井警部に緊急の連絡が入ります。あつみ温泉近くの雑木林で遺体が発見されました。その近くに「y」のサインがあるスケッチブックがあったと言うのです。もしかして白石ゆかでは?予定を変更して向井と共に現場に急行した十津川。スケッチブックに見覚えはありましたが、遺体の女性は別人でした。

とはいえ遺留品がある以上、白石ゆかは事件の参考人として事情聴取をしなくてはいけません。市内のホテルに照会したところ、彼女の住所は東京の世田谷区成城であることがわかりました。十津川たち捜査一課は捜査協力をすることになり、亀井刑事と久保田刑事が白石邸に向かいました。

成城と言えば高級住宅地、その中でもひと際大きな邸宅が白石邸でした。ゆかの父・白石圭一郎は高級レストランチェーンの社長とのこと、亀井たちが事情を話しますが、ゆかは山形に行っていないと言下に否定します。そして部屋に入ってきたのは車いすに乗ったゆかです。驚く亀井たち……念のため送信されたゆかの写真を見た十津川も「まったくの別人だ……」と困惑を隠せません。そのとき、亀井刑事の携帯電話に緊急連絡が入りました。
 上野で殺人事件が発生したのです。

上野の事件現場・宇田川家に亀井刑事たちが駆けつけたときには、すでに西本、松山、北条、小林刑事が臨場していました。被害者は宇田川宏、ディスカウントショップの社長です。家政婦が12時に予定を聞き、30分後に訪れたときにはすでに倒れていたということなので、犯行はその30分のうちに行われたと思われます。また遺体のそばに一枚のスケッチが置かれていました。出羽三山のひとつ月山を描いたそれにはまたもや「y」のサインが!

この不可解な事件の手がかりを探す十津川たちのもとに、白石ゆかから話がしたいという連絡が入ります。訪問した十津川と亀井にゆかは自分の名前を名乗った人物は小野寺由美子ではないかと告げました。ゆかが以前展覧会で知り合い、仲良くなった女性だというのです。そしてゆかが描きたがっていた出羽三山のスケッチを代わりに行ってくるという約束をしました。そのときに由美子はゆかの名前で宿泊しようか?などと冗談めかしたことも……

由美子は山形の鶴岡にあるアトリエに住んでいるとのこと、向井警部が向かいましたが、本人は今東京にいるといいます。
 急ぎ由美子の宿泊先に向かう十津川と亀井、現れた由美子は、羽黒山で十津川と会った「白石ゆか」でした。 事件に関わったスケッチブックは、十津川と別れた後に鶴岡公園で盗まれたと言います。また今回の上京は銀座の黒木画廊の社長と会うためだというのです。黒木画廊は由美子とゆかが好きだった画家・根本一成の作品を扱っているというのですが……

一方、あつみ温泉近くの雑木林で発見された遺体の身元が判明しました。山岸ミユキという女性で上野で殺された宇田川のディスカウントショップに勤務していたのです。しかも住居は高級マンション、さらに週二回ほど宇田川が通っていたというのです。
 そして部屋には絵が何点もありました。どれも一千万円は下らないだろうという大家の作品。しかしそれに混ざって根本一成の作品もあったのです。彼の絵だけは百万円に満たない評価なのになぜ?

普通のOLには不釣り合いな絵画は、贋作の疑いがあります。美術館に鑑定を依頼する一方で十津川と亀井は根本一成の絵を扱っている黒木画廊の社長・黒木美沙子を訪ねました。
 そこで美沙子は衝撃的な話をします。根本一成には贋作を描いていたという噂が流れていたというのです。しかもその真偽は、彼が遺書も残さず自殺してしまったので、永久にわからないだろうとも……
 そして天涯孤独だった根本一成には恋人がいました。小野寺由美子です。

美沙子は、根本一成のことなら沼田章に聞いてみると良いと言います。沼田章は根本一成の師匠で画壇の実力者だというのです。
 さっそく沼田のアトリエを訪ねる十津川。しかし反応は無くドアの鍵も開いています。部屋の中には血まみれで倒れている沼田章が!しかも遺体の近くには湯殿山のスケッチ、そして「y」のサインがあるのです。

事件の謎は深まるばかりですが、大家の贋作に関わる大きな悪の影が見え始めました。十津川たち捜査一課はこれ以上犠牲者を出さないために全力で捜査を始めます。
 真犯人は誰?そして事件の真相は? 古い歴史に彩られた出羽三山と山形の自然を背景にした新生・十津川警部シリーズをたっぷりとお楽しみください。

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