今年の夏は、暑いですね。こんなときは、高原の涼やかな風に吹かれつつ、オシャレな食事でリフレッシュ...とは思えども、なかなか思うようにはいかないものです。
そこで、ちょっとでもリゾート気分を味わっていただきながら、ついでにドキドキのミステリーもご賞味いただけるのが、今回のお話です。
舞台は山梨県・甲府。近松検事は、今回甲府地検に異動となりました。
事務官の浅川さんも、自腹で歓迎会をしてくれるほどのステキな女性、近松もこの土地が気に入ってしまったようです。
しかし、無常にも事件は起こってしまいます。
地元の総合病院に勤務していた篠崎あかねという看護士が、自宅で死んでいるという連絡が入ります。発見者は、母親のみどり。現場は、自殺のように見受けられますが、洗面台の血痕反応や指紋がふき取られた形跡など、他殺の可能性が感じられます。
捜査にあたる県警の刑事・望月は、篠崎家と何か因縁がある様子ですが、精力的に捜査を開始します。
まず走査線に浮かんだのが、あかねが勤務していた沼沢総合病院の院長親子。息子の沼沢秀一郎とあかねは交際していたのですが、死ぬ数日前に別れたというのです。
そして看護士長の谷田良美。この3人のアリバイは、一応証言されましたが、完全に裏が取れないのが怪しいのです。
強引な捜査をする望月に疑問をもった近松は、過去を調べます。すると、望月は篠原一家と過去にある事件で険悪な関係になっていたのです。
過去の失態をつぐなおうと懸命に捜査を進める望月ですが、あまり性急に結論を出さないように諌める近松。しかし、事件は意外な方向に進んでいきます。
なんと、沼沢総合病院で医療ミスがあり、一人の患者が犠牲になったらしい。そのとき、現場にいたのは、沼沢秀一郎、谷田良美、そして篠崎あかねだったのです...。
勝沼ぶどう園、本栖湖、そして昇仙峡など美しい風景にみとれつつ、欲望と愛情が交錯するミステリーでドキドキ。一回で二度美味しい仕上がりになっていますから、2時間はあっという間に経ってしまいますよ。
犯人は誰?などとみんなで推理しつつ、やはりここは信州のおそばを食べながら英樹の活躍を楽しむのがよろしいのではないでしょうか。
真夏の夜は、英樹と一緒にスカっと過ごしましょうね。
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