京都府警の管轄内で民家に火災が発生し、焼死体が発見されました。
事故か自殺によるものと思われましたが、捜査一課の検視官・江夏冬子は死体の状況から、死後放火された可能性があることを見抜き、殺人事件だと判断しました。
捜査一課の杉原警部の指揮の下捜査本部が設置され、本格的な捜査が開始されます。
被害者は損傷が激しいので、佐々井優子とは断定できませんが、古参の白石刑事から、ブラシに付着していた毛髪から特定できそうだとの報告がありました。
優子の暮らしぶりを調査していた冬子は、奇妙な違和感を感じ始めていたのです。
三十代の女性が一人で人通りの少ない場所の一軒家に暮らしていたこと、職場からの距離は、以前のアパートから遠くなっているのも不可解です。
ひょっとしたら死体は優子ではないということも考えられ、事件の捜査は進展しないまま時間が過ぎていきました。
一方、冬子たちと同じ捜査一課の小川警部補は、冬子が過去の何かにとらわれていることを心配していました。
思い悩んだ末に相談した小川に、杉原警部は17年前に起こった事件について語り始めたのです。
京都府警の八木刑事が少年院に送った男が恨みを持って八木刑事の家族を殺害したのです。
数日後、犯人は死体で発見されたのですが、八木刑事は彼を殺したのは自分だという遺書を残して自殺してしまいました。 八木刑事の相棒は白石刑事、冬子も同僚としてよく知っている間柄だったのです。
この不幸な事件は未だに捜査一課のメンバーの心に深い傷を残していたのでした。
次の日、冬子は優子が以前暮らしていたアパートを訪れます。優子が仲良くしていたという隣室の少女は、優子は何でも器用に作ってくれたと思い出を語ってくれたのです。しかし冬子が見た被害者の爪は長く伸ばされていて、手作業を楽しむ女性の手ではなかったのです。
佐々井優子は生きている可能性が高い!
冬子の報告を受けた杉原警部は、即座に方針を転換し、佐々井優子を指名手配したのです。
そしてこの後、さらに驚きの展開がありました。
白石刑事が事件に関係しているらしいというのです。これが事実なら京都府警の一大事となってしまいます。
そこで、この事件は今後「監察案件」となり捜査本部は解散、捜査は杉原警部以下、岩淵警部補、小川警部補と検視官の冬子を含めた4人で極秘捜査を行うことになりました。
なぜ実直そうな白石刑事が事件に関係しているのか?そして事件の真相は?佐々井優子の秘密とは...?
杉原警部率いる捜査チームの懸命の働きで17年前の事件を絡めた悲しい父娘の物語が徐々に明らかになっていきます。
そして明かされた真実とは...
今回の捜査は次々と明らかになる事実で二転三転し、本当に最後まで目が離せないドキドキのサスペンスドラマになっています。
そして最後の最後には、さらに衝撃の展開が!
英樹が演じる杉原警部は捜査一課の頼れるリーダーとして大活躍していますので、ぜひともお見逃しなく!山村美紗の極上サスペンスドラマををお楽しみください。
|