せまい道の真ん中に5本のけやきが立っていました。
すごい大木でもなく、名木でもありません。
もとは、林だったのでしょう。
だんだんまわりに、畑や家ができ、いつしか仲間は減っていきました。
たまたま道となったため、だれの土地でもないところに、だれのものでもなく、街道並木として切られずに生きて、5本のけやきが残りました。
春は新緑が目にやさしく、夏は木陰にせみの声や葉擦れの音がふりそそぎ、秋は紅葉が楽しませ、冬は陽がさしました。
ひとにはやさしく、自動車は肩をすぼめるようにそっと脇をとおります。
ところが5本のけやきのうち、いちばん大きな西側のけやきが昨年枯れました。
木は、人だけでなく、虫や鳥、地球にとっても大事な仲間です。
それがゴミとして処理されるのは悲しくありませんか?
なぜ、樹は枯れたのでしょうか?
一番の原因は、2003年の日照不足と長雨でしょう。
西というのは西日を一身に受け仲間を守る位置でした。
周辺の家やマンションの上下水道工事のため何度も根が切られました。
地盤改良材の薬品も染み出たことでしょう。
地下水も分断されたことでしょう。
残った4本の樹も安心はできません。
すこしずつですが自動車の交通量も増えています。
いま、隣接の土地の開発に伴い、もっと自動車を通りやすくしようとしています。
土が見えている部分がへってアスファルト舗装の面積がふえてきました。
樹は地上だけで生きているわけではありません。
根に空気や水が必要です。
枯れた樹を使って、何かできることを考えませんか。
家具・オブジェ・玩具、染料としてつかった織物、おはなし、劇、実生からそだてる、そのほかあなたが考え付くこと。
のこった4本のけやきも、道路拡幅や舗装がすすめば生きていけません。
ひとと樹がともに生きていけることを考えませんか。
お問い合わせ先:けやきでつくる会 運営委員会 メールはこちらへ keyaki@uczou.com
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