時刻表博士まっこうくじらのウェブサイト
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 時刻表Q&A その他の質問
 時刻表や鉄道に関する質問回答集です。当サイト「時刻表掲示板」への投稿や、個別連絡で寄せられたご質問の中から、主なものを取り上げました。画面右側のリンクからご覧ください。

 当ページの内容は鉄道事業者の公式回答ではありません。作者が2006年2月時点で内容が正しいことを確認しているものの、その後の制度や解釈の変更などで、内容に誤りが生じることがあります。今すぐに公式な見解が必要な場合には、 該当の鉄道事業者に直接問い合わせることをおすすめします。

 内容に関する疑問や質問、新たなご質問などは、「時刻表掲示板」への投稿でお願いします。掲示板での公開になじまない個別のご質問も、「時刻表掲示板」の画面の一番下にボタンがある「管理者へメール」機能を使えば、メールで作者に直接連絡することができます。

 なお、コンピュータウイルス感染防止のため、HTML形式のメールは一切読まずに削除します。パソコンを買った時に入っている「アウトルック」や「アウトルックエクスプレス」を、設定を変えずに使うと、メールがHTML形式になりますので、設定を変更してメールを送ってください。
 質問と回答
 
 (2004年2月)オレンジカードはたくさん買うとおまけが付く?
Q: オレンジカードはまとめ買いをするとおまけが付いてくると聞きましたが本当ですか?
A: 2003年11月まで、JRの窓口で同一額面のものを50枚買うと、無料で1枚のおまけが付いてきました。しかし2003年12月にその取り扱いが廃止され、現在はこの特典がありません。

 特典廃止の理由は、クレジットカード等でオレンジカードを大量購入し金券ショップ等で換金するケースが、とても多くなったためと説明されています。
 
 (2003年10月)昔の時刻表はどこに行けば見られる?
Q: 昭和50年頃の時刻表で調べたいものがあるのですが、その時代の時刻表はどこに行けば見られるのでしょう。または、入手できるのでしょう。
A: 国鉄〜JRの全国版の時刻表を閲覧または入手する方法として、次のものがあります。

(1)図書館で閲覧する
 おおむね蔵書十万冊以上の公営図書館では、JR時刻表またはJTB時刻表を購読し、1980年代くらいからのバックナンバーを書庫で保管していることが多いと思います。まずは地元の図書館に問い合わせてみましょう。東京都の国立国会図書館と交通博物館は、それ以前も含めほぼすべてのバックナンバーを所蔵しているようですが、その閲覧に所定の手続きを要します。

(2)古書店で購入する
 時刻表を取り扱う古書店はほとんどありません。東京の神田神保町では「秦川堂書店」「篠村書店」「菅村書店」の3店で時刻表の取り扱いがあります。1970年代以降の交通公社やJTBの大判時刻表は、ネット上のオークションや古書販売サイトで購入するのが楽かもしれません。それ以前の時刻表は古書店でもネットでも高価ですので、実物の入手を要する特段の理由がなければ下記の時刻表復刻版を利用するのがおすすめです。

(3)新書店で時刻表復刻版を購入する
 新人物往来社が1900〜1940年代の月刊時刻表「汽車汽船旅行案内」等を、JTBが1925〜1980年の「交通公社の時刻表」やその前身を、それぞれ復刻発売しました。書店や版元に在庫があれば購入できますし、図書館や古書店で見かけることもあります。全部集めても毎年分までは揃いませんが数年間隔では出ていますし、1940〜50年代を除き鉄道省や国鉄のダイヤ改正は数年間隔で実施されていたため、通常の調べものはこれでだいたい片付きます。1980年以降の復刻版はないため、図書館や古書店を頼ることとなります。

(4)まっこうくじらに問い合わせる
 調査に手間のかからない簡易な事項でしたら、当方で調べることも可能です。その範囲は、JTBと新人物往来社から発行されたすべての時刻表復刻版、1987年4月号以降のJR時刻表(JNR編集時刻表やJR編集時刻表を含む)など当サイトで収蔵している私鉄や海外の時刻表に掲載されている内容となります。また、状況により対応できないこともあります。
 お問い合わせは「時刻表掲示板」への投稿、または「時刻表掲示板」の画面の一番下にボタンがある「管理者へメール」機能でお願いします。

 なお、過去の私鉄の時刻表の入手は絶望的に困難です。国鉄の時刻表の限られた記述から推測するか、鉄道の専門誌や単行本や社史や地誌など他の資料をあたりましょう。

※2004年7月改訂:
 古書店「ブックパワーRBセカンド」が、2004年4月1日に「菅村書店」に改称されたことを、内容に反映。なお、篠村書店はビル新築に伴い、仮店舗で営業中でした。
 
 (2002年12月)チケットレスの航空券を「周遊きっぷ」に組み込める?
Q: 周遊きっぷの片道を航空券にしたいのですが、マイルを稼ぎたいためインターネットで購入しクレジットカードで決済する、チケットレス航空券を利用したいと思います。この場合、周遊きっぷを発行してもらえますか?
A: 結論から申しますと、周遊きっぷは発行できません。

 周遊きっぷのアプローチ券(ゆき券またはかえり券)を航空券で代用する場合、航空券は同時購入でも別途購入でも構いませんが、周遊きっぷの購入時に必ず航空券の現物が必要となります。そのため、チケットレス航空券の領収書や購入の証明等のみでは、周遊きっぷは発行されません。

 そのため、このケースでは残念ながら、なんとかして航空券を手に入れる必要があります。

 なお、チケットレス航空券を搭乗日当日に空港などで発券し、その航空券を周遊きっぷ発売箇所に持ち込めば、問題なく周遊きっぷを発行してもらえますので、新千歳空港などJR駅と空港ターミナルが近い箇所ではこの方法で問題を解決できます。また、航空券の予約購入を証明する紙や画面を係員に提示することで、周遊きっぷが売ってもらえたというケースも、少々あるそうです。

※2005年1月17日補訂:航空券の現物がなくても周遊きっぷが買えた事例を追記。なお、当サイトではこの方法をおすすめしません。
 
 (2002年12月)昭和13年に東京・神戸間は6時間で結ばれていた?
Q: アメリカ人が著した小説を読んでいたら、昭和13年の設定で神戸を10時頃に出て東京に16時頃には到着する設定がありました。現在の寝台特急でも8時間はかかる区間ですが、かつてはそんなに速かったのですか? また、それを調べるための古い時刻表はどこにありますか?
A: その場面設定には誤りがあります、と一言で片付けるのも冷たいので、東京・神戸間の所要時間の遷移を調べてみました。

 1938(昭和13)年の東京・神戸間の所要時間は、特別急行列車で8時間台、急行列車では11〜13時間です。当時は東京・沼津間と京都・神戸間が電化区間で沼津・京都間は非電化であったため、その区間は特別急行列車といえども蒸気機関車での牽引でした。

 この頃が戦前の鉄道のピーク期で、昭和17年以降は所要時間の増大と急行・特急列車の廃止が相次ぐことになりました。再び同等の所要時間まで回復したのは1950(昭和25)年、東海道本線の全線電化が完成したのは1956(昭和31)年。

 それでも東京・神戸間の所要時間は7時間前後で、乗換で6時間以下となるのは1964(昭和39)年の東海道新幹線開通以後、直通列車でも6時間以下となったのは1972(昭和47)年の新幹線岡山延伸まで待つことになります。

 そのため、在来線で東京・神戸間6時間という所要時間は、今まで実現したことがありません。

 また、昭和13年の東京行特別急行列車の神戸発は6,7,8,12時台ですので、10時頃の列車がありません。到着時間帯を16時台とすれば、神戸6:09発「富士」の東京15:25着、神戸7:19発「櫻」の東京16:40着が利用できそうです。なお「櫻」に1等車は付いていません。

 古い時刻表は、当時のものを古書で探してもいいのですが、JTBと新人物往来社の2社が復刻版を発行しており、これを購入または参照することができます。昭和13年のものは復刻されていませんが、東海道本線の特急列車の時刻は昭和12年から15年まで変わっていませんので、今回は昭和15年のものを参考にしました。日本国内なら大きめの公共図書館に収蔵がありますが、アメリカでとなると難しいと思われます。
 
 (2000年12月)どの時刻表を買えばいい?
Q: 時刻表が必要で書店に行ったら、種類がたくさんあってどれを買っていいか迷ってしまいました。どれがおすすめですか?
A: 用途により向き不向きがありますが、全国版のものをお探しで、特に使い慣れている時刻表がなく、旅先に持ち歩くのでなければ、交通新聞社の「JR時刻表」をおすすめしています。B5判約1,100ページで税込1,050円の月刊誌で、たいていの書店やJR駅の売店で販売されています。

 同種の時刻表でJTBパブリッシングの「JTB時刻表」との差異は、つぎのとおりです。
  • JRの駅やみどりの窓口に備え付けられるので、鉄道旅行の旅先で簡単に利用できる。
  • JRが編集するので、JR線の情報が正確で詳しい傾向にある。
  • 本文が二色刷なので、主要な列車(特急)とそうでない列車(鈍行)を見分けやすい。
  • 私鉄や宿泊施設の情報が比較的少なく、航空路線のページが比較的調べにくい。
  • 本文をおおむねJR会社別に分けるので、会社をまたがる利用では列車の時刻を調べにくい。
 旅先に持ち歩く場合は、交通新聞社の「コンパス時刻表」がおすすめです。定期列車の時刻は上記の大型の時刻表とほぼ同量を収録し、サイズは半分です。もう一回り小さい時刻表も2種類ほどありますが、小駅の時刻が省略されてしまいますし、小さく分厚い装丁は使いにくいもので、あまりおすすめできません。

 特急や新幹線のみの時刻さえ分かっていれば良いのでしたら断然「スピード時刻表」です。文庫本より小さく軽く安いにもかかわらず新幹線と特急列車の全線全駅全列車と、東海道線など一部路線の主要列車の時刻も収録しています。

 時刻表を購入しないという選択肢もあります。パソコンソフト「駅すぱあと」の最新版なら大型の時刻表を凌ぐデータを収録していたり、みどりの窓口のある駅やJR指定券を扱う旅行会社なら必ず大型の時刻表を備えていますから、必要な分を調べてメモやコピーを持ち歩けばいいのです。パソコンや携帯電話でインターネットに接続し、最新の時刻を調べることも可能です。

 なお、時刻表の「品質保持期限」は約2か月です。10年前なら1年程度はなんとか使用できましたが、最近はJR各社が個別の時期にダイヤ改正を実施するようになり、ほぼ毎号のようにダイヤ改正の記事が掲載されています。利用者の減少に伴う列車の廃止や終列車の繰り上げも珍しくなくなりましたので、時刻表は旅行の当月か前月のものを用意するのが最近の常識です。

※2004年1月補訂:交通案内社の全国版時刻表「日本時刻表」「ポケット全国時刻表」は2003年12月20日発売の2004年1月号をもって廃刊されました。
 
 (2001年6月)第3セクター鉄道2社以上を挟む乗車券は発売されない?
Q: 横浜(東海道線)東京(あさひ号)越後湯沢(はくたか号)金沢(しらさぎ号)名古屋(南紀号)紀伊勝浦の経路で利用するため、横浜駅で乗車券を購入しようとしたら、「その経路では片道乗車券では売れない」と言われました。時刻表「ピンクのページJR営業案内」では問題ないように見えますが。
A: 質問の経路の片道乗車券は、制度上は片道乗車券として成立しますが、JR東日本の駅やみどりの窓口では購入することができないようです。

 上記の経路では、六日町・犀潟間で北越急行ほくほく線、河原田・津間で伊勢鉄道線を経由します。JR線で北越急行・伊勢鉄道・智頭急行・北近畿タンゴ鉄道・土佐くろしお鉄道の各会社線を挟んで利用する場合、その乗車券の運賃はJR線の前後のキロ程を通算して求められた運賃と、間に挟んだ会社線の運賃を合計します。

 この制度を「通過連絡運輸」と言います。JRの運賃は、1枚の乗車券で長距離を利用するほど、1キロあたりの単価が下がるので、会社線の前後の区間を別々に計算するよりおトクになることが多くなります。

 上記5会社線が絡む通過連絡運輸は、本来ならJR全駅対JR全駅の区間で適用され、経由する会社数にも制限がないはずです。しかしJR東日本だけは、内規で「通過連絡運輸は1乗車券につき1社に限る」と定めているようで、質問の乗車券を購入できなかったのです。この事項は時刻表ではもちろん、JRで公表された資料では知ることはできません。

※上記の内規は、「新版 種村直樹の汽車旅相談室(種村直樹著 自由国民社発行 2000年7月31日発行 定価税別1,400円)」P.47〜48で、その存在を知ることはできます。

 そのため、質問の経路を片道乗車券で購入したい場合は、JR東日本以外のJRの駅や、JTB・近畿日本ツーリスト・日本旅行などのJR乗車券を取り扱う旅行会社できっぷを購入しましょう。

 なお、通過連絡運輸は上記5会社線以外にも組み込める路線があります。夏休み期間中に仙台・八戸間を太平洋沿いの気仙沼・盛・釜石・宮古・久慈経由で結ぶ日本最長の昼行鈍行列車「リアスシーライナー号」の乗車券は、三陸鉄道に通過連絡運輸制度を適用してJR線3区間!の運賃計算キロを通算して運賃を計算できます。ただしこの乗車券を函館発や名古屋発にすると、通過連絡運輸制度の適用範囲外です。

 鹿島臨海鉄道・東急東横線・営団千代田線・しなの鉄道・福岡市営地下鉄などにも通過連絡運輸制度が適用できる区間があります。その詳細は国鉄時代には公開されていましたが、現在ではもはやJR関係者以外は知ることができない事項となっています。

※2002年12月追記
 2002年12月1日の東北本線盛岡・八戸間の経営移管によって同区間が新たな通過連絡運輸対象区間となりました。目時を境に南がIGRいわて銀河鉄道、北が青い森鉄道と2社に分けての移管であったため、この問題について公式な見解が出ることが期待されましたが、IGRと青い森を1社扱いとすることで判断が先送りされました。
 
 (2001年6月)新幹線東京・新大阪間のきっぷの有効期間は?
Q: 新幹線東京・新大阪間のきっぷは、何日間使えますか? 航空券のオープンチケットのようなものはありますか?
A: 新幹線東京・新大阪間のきっぷについて、乗車券は東京・大阪間の営業キロ556.4kmから計算して4日間、特急券は普通車自由席特急券なら2日間、指定席特急券なら指定列車のみ有効です。普通車指定席特急券では、指定列車に乗り遅れても当日中の後続の列車の普通車自由席を利用できます。

 特急券は、東京・新大阪間を順方向に利用し改札内で乗り継ぐ場合には何回でも乗り継げるため、自由席利用はもちろん指定席利用の場合でも、極端に東京→新横浜、新横浜→小田原…京都→新大阪と1駅毎に乗り継いでも、料金は東京→新大阪と同額です。

 乗車券はさらに、有効期間内であれば順方向に利用する限り何度でも改札外に出ること、つまり途中下車ができます。東京・新大阪間の乗車券は都区市内制度が適用されるため、東京都区内と大阪市内の各駅では途中下車ができませんが、新幹線新横浜・京都間の各駅は大丈夫です。

 普通に購入したきっぷは、1回に限り同種のもの、乗車券なら乗車券に、特急券なら特急券に、無手数料で変更できます。変更前と変更後で差額が生じる場合はその場で精算しますが、クレジットカードで購入したきっぷの変更で払い戻しが生じる場合は処理に手間がかかるため、窓口で断られるケースが多くなっています。

 新幹線には航空券と同様のオープンチケットはありませんが、回数券タイプのトクトクきっぷには同様の効力が備わっています。回数券の有効期限であればいつでも利用でき、指定席用で列車の指定してもその列車が発車しない限り何度でも利用列車の変更が可能です。ただしピーク期(4月27日〜5月6日、8月11日〜8月20日、12月28日〜1月6日)には利用できません。また、改札内では何度でも乗り継げますが、途中下車はできません。

 以上の制度を組み合わせて、利用の方法や目的に合わせたきっぷを選択すると良いでしょう。例えばきっぷだけ用意して、駅に着いてから指定席を取って飛び乗りたい、という利用方法ならば、新幹線指定席特急回数券を用意する方法のほか、利用日が定まっていればその当日の遅い列車の指定券を購入し、駅で利用列車を変更する方法も採れます。

 出張などで、今日のきっぷを支給されたけど現地にもう少し滞在したい、という場合には、きっぷの有効期間内ギリギリまで粘るか、またはきっぷを適当な日のものに変更したりできるでしょう。指定券は基本的に利用日の1か月前から発売されるため、手持ちのきっぷも1か月後まで利用日を変更できます。
 
 (2001年9月)時刻表の発売日は?
Q: 10月の旅行の計画を立てるために、9月20日に書店に行きましたが、時刻表の10月号は出ていませんでした。時刻表の発売日は毎月20日だったはずですが?
A: 「JR時刻表」「JTB時刻表」など、日本全国のJR線の時刻を掲載した月刊の時刻表の発売日は、基本的には毎月20日です。曜日配列の関係で前後することはあります。

 但し、2,6,9,11月号はそれぞれ春・夏・秋・冬の臨時列車の時刻を掲載するため、普段より遅い25日頃の発売となるようです。そのため、1,5,8,10月には20日に書店に行っても、新刊の時刻表がないことがあります。臨時列車の発表を20日頃にしたり、時刻表の発売日を毎月25日頃にすればスッキリするのですが、過去のしがらみからか、そうはならないようです。

 かつては、全国規模のダイヤ改正時に、発売日を10日間以上繰り上げて時刻表の新刊を出していました。国鉄がJRに転換された際も、大規模なダイヤ改正は毎年3月に共同で実施することが申し合わされ、幹事を各社で持ち回りすることも決められましたが、現在は有名無実化しているようです。最近はJR九州が主に3月、JR北海道が主に7月、JR西日本とJR四国が主に10月、JR東日本が主に12月にダイヤ改正を実施するなど、全国規模のダイヤ改正が実施されない傾向にあります。
 
 (2001年11月)乗車券の上部にある「■」「□」「・」の記号の意味は?
Q: JRのきっぷを買うと、「乗車券」と発駅・着駅の駅名の間に「■」「□」「・」の記号がランダムに出てきます。この記号は何を意味しているのでしょうか。
A: この記号は、1996(平成8)年の運賃改定の際に登場した、乗車券の経路について東海道・山陽新幹線の新幹線経由と在来線経由を判別するものです。

 1996年の運賃改定では、JR北海道・四国・九州の3社が運賃を値上げし、JR東日本・東海・西日本の3社は運賃を据え置きました。そのため、JR西日本の新幹線とJR九州の在来線が並行する新下関(下関)・小倉・博多間では、在来線と新幹線で運賃が異なり、新幹線のきっぷで在来線を、またはその逆での利用ができなくなりました。

 そこで、改札や検札の業務に携わる係員の利便を図り、乗車券の新幹線経由と在来線経由とを明確に区別できるように、きっぷのレイアウトを変更したのです。

 具体的には、12文字分または9文字分の場所を用意し、その左側1/3は東京・熱海間、中央1/3は米原・新大阪(大阪)間、右側1/3は新下関(下関)・博多間に対応させ、「■」は新幹線経由、「□」は在来線経由としています。「・」はその区間を経由しないことを意味しています。

 では、実際に発行された乗車券を見てみます。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃      乗 車 券                ┃
┃[東C]□□□□・・・・・・・・            ┃
┃                           ┃
┃[浜] 横 浜 市 内  →  [区] 東 京 都 区 内┃
┃経由:東海・高山線・太多・中央西・中央東・横浜線・東海┃
┃ 9月28日から5日間有効       ¥10,500┃
┃ 券面表示の都区市内各駅下車前途無効         ┃
┃                           ┃
┃13.−9.28 保土ヶ谷駅M1発行         ┃
┃20254−01 (2−タ)R006C11      ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


 ちょっとややこしい経路ですが、東海道本線横浜・岐阜間が在来線経由となっています。そこで、東京・熱海間を示す左側1/3に在来線の「□」が入り、米原・新大阪(大阪)間や新下関(下関)・博多間は経路にないため「・」が入ります。

 もっとも、東京・熱海間と米原・新大阪(大阪)間については、基本的には新幹線経由の乗車券で在来線を、またはその逆を利用できますので、制度上そうならないまれなケースを除き、利用者はそれを意識する必要はありません。JR2社以上にまたがる乗車券の売り上げはそれぞれの会社に分配されますが、その計算にでも使用されるのでしょう。

 ちなみに、上記のきっぷの最下段中央に(2−タ)の記号がありますが、数字部分は乗車券を発行したJRの会社名に対応し、「タ」とは経路がJR他社にかかることを示しています。なお、券売機のきっぷから手書きのきっぷまで、改札で回収されたきっぷはすべて検査されることになっています。
 
 (2002年4月)卒業年の学割証の有効期間について
Q: 今年3月に卒業する予定ですが、学割はいつまで使えますか?
A: 卒業時の学割証は、卒業年の卒業月の末日まで有効です。例えば2002(平成14)年3月卒業の場合は、学校では2002(平成14)年3月31日まで有効の学割証を発行できます。普通の学割証の有効期間は発行日から90日ですので、学校によっては卒業月の翌月以降も有効に見える学割証を発行してしまうことがありますが、それでも卒業月の翌月からは使用できません。

 その学割証で購入できる乗車券は、卒業月に有効期間が入っている必要がありますが、必ずしも期間全体が卒業月以前に収まっている必要はありません。例えば2002(平成14)年3月卒業の場合は、4月1日以降を有効開始日とする乗車券の購入はできませんが、有効期間が3月中から4月以降までの乗車券は購入と利用が可能です。

 学割のきっぷを利用する際には学生証の携帯が義務付けられています。卒業して無効になった学生証も、学割の乗車券を使っている間は携帯しましょう。

 なお、進学などの理由で入学月の入学式以前で学生証等がない場合にも、入学月の1日から学割を利用する権利はあります。言い辛いかもしれませんが、新たに入る学校に学割証を請求してください。
 
 (2002年4月)列車内に自転車をタダで持ち込める?
Q: 新幹線のデッキに自転車が置かれているのをよく見かけます。許可証と手数料が必要だと思うのですが、それらしきものは付いていません。いったいどうやって持ち込んだのでしょうか。
A: JRでの自転車の列車内への持ち込みについて、過去には列車内に持ち込めず荷物扱いの別途発送であったり、自転車の協会の講習を受けさせられたり、手回り品きっぷを購入させられたりしたものですが、現在は次の条件を満たせば無料で車内に自転車を持ち込めます。
  •  解体して袋に入れること
  •  職業用の自転車(競輪選手の自転車など)でないこと
 解体して袋詰めとは大変な作業に聞こえますが、折り畳み自転車なら折り畳んで専用ないし適当な袋に入れればOKで、普通の自転車でさえ前輪だけ外して雨よけ袋に入れる程度でも大丈夫です。もちろん、他の乗客に迷惑のかからない梱包や固定を施すことは、マナーなので守りましょう。

 JR以外の鉄道事業者では、おおむねJRと同様、プロ用ではない自転車を解体し袋詰めすれば無料で列車内に持ち込めますが、手回り品きっぷが必要だとする事業者もあります。一方で、三重県の三岐鉄道や熊本県の熊本電鉄など、時間帯と区間によっては、自転車をそのまま列車内に持ち込める事業者も存在します。
 
 (2002年4月)新宿発「あずさ2号」は実在した?
Q: 狩人の「あずさ2号」という曲があります。歌詞の場面からして新宿から「あずさ2号」に乗車したようですが、新宿発なら下り列車ですから「あずさ3号」になると思われますが。
A: 新宿8:00発「あずさ2号」は、曲が発売された1977(昭和52)年を含め、5年間だけ実在しました。ここで、中央本線新宿発着の特急列車の変遷を、過去の時刻表で見てみます。

 中央本線の特急「あずさ」は、1966(昭和41)年12月に新宿・松本間の朝晩2往復でデビューしましたが、当時の新宿8:00発は「第1あずさ」でした。1968(昭和43)年10月のダイヤ改正で新宿8:00発は名前が「あずさ1号」になると同時に季節列車が1往復増え、1970(昭和45)年10月にも季節列車1往復が増え4往復となります。ここまで一貫して「あずさ」は新宿・松本間の運転でした。

 1971(昭和46)年4月には1往復が週末や多客期に信濃大町まで延伸されるようになり、新宿駅8:00発「あずさ1号」は日によって松本行か信濃大町行になります。1972(昭和47)年3月には白馬まで延長され、新宿駅8:00発「あずさ1号」は日によって松本行か白馬行となります。この年の10月には新宿・松本間と新宿・甲府間に各1往復が増発され「あずさ」は6往復に成長しますが、同時に導入された「数自慢・キッカリ発車・自由席」のL特急には指定されず、新宿駅8:00発は「あずさ1号」のままで行先も変わりません。

 1973(昭和48)年10月1日のダイヤ改正では「あずさ」は一挙に4往復増発され10往復に成長、L特急の仲間入りを果たしました。「あずさ1号」の名前は新宿6:40発松本行に移行、ここに新宿駅8:00発「あずさ2号」松本行(白馬延伸の日あり)が誕生します。なお、当時は現在と異なり上下列車で別個に号数を1号から振っていたため、松本8:00発新宿行も「あずさ2号」です。

 そして1978(昭和53)年10月2日のダイヤ改正で、号数を下り列車は奇数、上り列車は偶数とすることになり、下り列車の新宿駅8:00発「あずさ2号」は「あずさ3号」に改名、「あずさ2号」は甲府7:35発新宿行の上り列車の名称となりました。

 「あずさ」は1982(昭和57)年11月に9年振りの増発で12往復に。1986(昭和61)年11月には急行列車を統合する形で22.5往復に急増し、新宿8:00発は号数が1単位繰り下がって「あずさ5号」となります。

 国鉄がJRになった後の1988(昭和63)年3月には4.5往復増の27往復となると同時に新宿・甲府間の列車を「かいじ」とし、「あずさ」18往復と「かいじ」9往復の体制となりましたが、新宿8:00発は「あずさ5号」のままです。平成に入り1989(平成元)年3月には「かいじ」10往復化、1990(平成2)年3月には「かいじ」の号数が101号〜120号に振り直されます。

 1994(平成6)年12月に新型車両を使用した「スーパーあずさ」が登場、「あずさ」4往復が置き換えられました。この時に「あずさ」の号数が51〜78号に振り直され、新宿8:00発は「あずさ55号」となりました。

 1996(平成8)年3月のダイヤ改正では「あずさ」をさらに4往復置き換える形で「スーパーあずさ」が8往復に増加、新宿8:00発は「スーパーあずさ3号」南小谷行に変化、2004(平成16)年3月のダイヤ改正で「あずさ」「スーパーあずさ」の号数を再び通し番号に振り直し、新宿8:00発は「スーパーあずさ5号」松本行に変化し、現在に至ります。

 つまり、新宿発「8時ちょうどのあずさ2号」が存在したのは、「あずさ号」35年の歴史の中で1973年10月1日から1978年10月1日までのわずか5年間だけで、このタイミングで狩人による不朽の名作「あずさ2号」が誕生したのです。ちなみにダイヤ改正の内容が国鉄から発表された時、当時の新聞に「あずさ2号が消える!」旨の記事が書かれたそうです。

 そして2002(平成14)年2月2日、1日だけのイベント列車として、往時と同じ色の車両を特別に用意した新宿8:02発松本行「懐かしの特急あずさ2号」が運転されました。新宿駅ホームには当然ながら狩人のお二方の姿があり、「あずさ2号」の熱唱に見送られ、8:00発「スーパーあずさ3号」の後を追うように出発したそうです。

 ※2005年1月17日補訂:2004年3月ダイヤ改正の内容を反映。
 
 (2002年4月)JRのきっぷをネットや携帯電話で買えないか。
Q: 航空券のように、新幹線や特急のきっぷをインターネット上のウェブサイトや携帯電話で購入できませんか。
A: 航空券のように、手元にパソコンや携帯電話とクレジットカードがあればその場できっぷが買えるか、という意味であれば、事実上不可能です。

 会員に登録することでインターネットや携帯電話できっぷが購入できるシステムは、JR東日本・JR東海・JR西日本・小田急・近鉄などが各社独自に用意しています。

 しかし、小田急と近鉄は自社特急のみ、JR東海は東海道新幹線のみ、JR西日本は東海道・山陽新幹線と北陸・南紀・伯備線の特急のみが予約可能です。JR東日本ではほぼ全国の列車が予約可能ですが、きっぷの受取が必要で場所がJR東日本の駅のみどりの窓口またはびゅうプラザに限られ、予約対象外の列車や設備(個室)があるうえ、利用時間の2時間前、翌日10時までの列車は前日18:30で受付終了となるもの。JALやANAの予約サイトのような利便性は、望むべくもありません。

 JR系のインターネットプロバイダー「サイバーステーション」の会員になれば、きっぷの予約や購入が可能になるという宣伝がありますが、これは「JR時刻表」「JTB時刻表」の巻末で紹介されるプッシュホン電話での予約システムを、インターネット上で運用しているもの。列車出発日の2日前22時で予約を締め切り、個室や専用コードのない列車は予約できず、予約時に指定される期日までに駅や旅行会社に出向いてきっぷを購入する必要があります。つまり、駅名コードを使わずにプッシュホン予約ができる、というものです。

 現時点で最も手軽な、自宅や職場や出先にいながらのきっぷの購入は、JR券などを取り扱う旅行会社のお得意さんになって、担当者に電話で注文することでしょう。JR各社の利害が対立している間は、インターネットや携帯電話での簡便なきっぷの予約購入は実現しそうにありません。
 

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