ヘッダーイメージ 本文へジャンプ
プラモデル作品集

マツダファミリアXC(1980年)

一世を風靡したマツダファミリアのFFハッチバック。その最廉価版のXC。私が免許を取って初めて手に入れた中古車です。キットは上位グレードのXG(アオシマ製)しかありませんので、これをグレードダウン改造します。
ついでに、ドアの開閉やライト点灯などもアレンジしていこうと思います。


まずはサンルーフの埋め戻しから。キットでは、ルーフにランナー止めされているので、その隙間を埋め戻します。0.3mmのプラ板片を隙間に詰め、Mr.ホワイトパテで埋めてから平らになるまでペーパーがけします。
左から、施工前、施工中、施工後です。
  


続いて、ドアの切り離しです。今回は、左右のドアとリアのハッチバックドアを開閉式にします。


内張りも切り離します。このキットのコクピットはバスタブ式ではなく、前後一体式の貼り付け型です。
フロントドアは開閉するので、位置合わせとサイズ調整が難しいところです。

 

ドアを切り離した後のボディの周囲に開口部パネルをつけます。マスキングテープで型を取った後、裏側から1mm厚のプラ板を当て、見当をつけていきます。
  


左がドアを切り離しただけの状態。Aピラーやドア上部の形をプラ板とパテで調整します。中央が開口部パネル。上記の方法で1mm厚のプラ板から切り出したものです。右がボディの内側からパネルを接着したところ。後部は後部内張と接着しています。パネルの前部にはヒンジの先が刺さる予定です。
 


こちらはドアヒンジの製作です。直径0.8mmの真鍮線を内径0.93mmの真鍮パイプに通し、コの字型に曲げます。その真鍮パイプ部分をドア前端から2mm下がった位置に瞬間接着剤で留め、プラ棒で補強します。ヒンジの反対側には真鍮線でパネを仕込み、ドアの開閉を安定させます。これらはドアと内張りの間に仕込むことになるので、内張りの加工も必要です。

 

リアフードも同様に加工します。開口部の周囲に、内側からパネルを接着し、フードのヒンジを真鍮線と真鍮パイプで製作します。

  

ドアにヒンジをつけたら、内張りのパーツを張っていきます。先ほど切り離した内張りパーツを戻すのですが、このままだと前後に大きな隙間ができていますので、エポシキパテを使って埋めていきます。

 

今回はヘッドライトとテールランプを点灯させます。ヘッドライトは白色LED、テールランプは赤色LEDを使用します。電源は3Vのボタン電池CR2032です。まずは配線確認のために机上でシュミレーションします。赤色LEDは低電圧なので、抵抗器を介し、前後のLEDを並列につなぎます。
 

 

ボディーの塗装に入ります。まずはサーフェーサーを全体に吹きます。サンルーフやドアの開口部など改造箇所が多いので、慎重に確認しながら微補修を繰り返します。

  

次に、ボディーカラーの塗装です。当時所有していたファミリアと同じ、水色に塗ります。Mrカラーのブルーとホワイトを適当に調合して作りました。これをエアブラシで塗っていきます。


さて、今回のモデル、一つだけどうしても気に入らないところがありました。それはホイールです。もともとのキットはスポーツタイプのXGグレードですが、作りたいのは廉価版のXCです。そうなるとキット付属のアルミホイールではどうもしっくりきません。何かいいパーツがないかとジャンクパーツをあさったのですが、やっと見つけたスチールホイール(てっちん)は3つ。あと一つが見つかりません。
そこで。。。

 

作ることにしました。レジンで。使用する道具はご覧のとおり。型取り用シリコーン樹脂(中央)。ウェーブのポリウレタン樹脂(左)、保育粘土(手前)、剥離剤(右手前)、型取り用ブロック(右奥)などです。

 

今回は、ホイールとフェンダーミラーを同時に作ります。最初に、保育粘土を使ってホイールの内側を埋め(写真右)、粘土の土台に並べていきます。

 

枠をはめ、樹脂を通すランナー部分を作ります。また雄型雌型がずれないように複数のダボ穴をあけておきます。剥離剤を塗ったら、ここにシリコーンを流し込みます。

  

雄型ができたら、続いて雌型を作ります。

  

ブロックを外します。雄雌双方の方が出来上がりました。こんな感じです。次にこれを合わせてしっかりと当て木と輪ゴムで固定、ポリウレタン樹脂を流し込んでいきます。

  

レジンが冷えたら、枠から取り出します。うまくいったようです。

  

取り出し直後はまだレジンが柔らかいので、1日以上置いて硬くなったところで、バリを取り形を整えます。その後、メタリックグレーで塗装してスチールホイール(てっちん)のイメージに仕上げます。


次に電飾に戻りましょう。シャーシを塗装したのち、決めておいた配線をシャーシに這わせます。ボタン電池やスイッチをシャーシ後方に配置します(写真左上)。LED電球はボディ側に付けるので、作業がしやすいように極小のICコネクタを介して取り外せるようにしておきます(写真右上)。
  




ではそろそろ内装に移ります。まず、ボディをがっちりマスキングして(写真左)、その内側やシート、ダッシュボードなどを内装色のニュートラルグレーで塗装します(写真中央)。ダッシュボードのメーター盤面はいったんくり抜き、プラ板にデカールを貼った上から透明プラバンを被せます(写真右)。
  


こちらは窓枠を塗装しているところ。ドアやトランクの内側を先に塗装してからボディに仮装着し、窓枠を残して全体をマスキングしてからセミグロスブラックをシュッと吹き付けます。

 

いよいよボディとシャーシの合体です。電飾用の配線をうまく隠しながらシートやコンソールボックスを装着し(写真左上)、ボディ側に装着したLED電球から延びる配線を極小ICソケットで接続します(写真下)。ダッシュボードは位置決めが難しいので(元のキットはボディ内側に接着してしまうタイプ)、ボディをはめた後に装着しました(写真右上)。
   


次は外装小物あれこれです。ヘッドライトはLED電球を仕込んであるので、ハセガワのアルミフィニッシュを内側に貼り、レンズを透明接着剤で装着します(写真1段目左)。車輪は実物より内側に入りすぎだったので、シャフトを取り換えています(1段目右)。ドアのカギ穴は0.3mm虫ピンの頭を差し込みました(写真2段目)。キットにはドアミラーしかついていなかったので、ホイールと一緒にレジンで作ったフェンダーミラーにアルミフィニッシュを貼付、洋白線で足を付けてフェンダーに差し込みました(写真3段目)。ナンバープレートはフロントしか付いていなかったので(リアはボディにデカール貼るだけ)、プラ板を切り出し、インスタントレタリングを白デカールの上に貼って懐かしの番号を再現しました(写真4段目)。
 

 

 

 


さあ、小物も取り付けていよいよ完成です。フェンダーミラーが付くと一気にレトロになりますね。

 

ドアの開閉もいい感じです。
  


ライトもこんな感じ。

  


プラモデル作品集に戻る
フッターイメージ