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皆さんが見ておられない映画でも名作と呼ばれる作品は多々あると思います。Jack FALLGUYのオススメ厳選映画は、さほど有名でないニッチな名作、古典的な名作を中心にご紹介して行こうと思います。さて、皆さんはどれだけ知ってますか?
第3回 「超高層プロフェッショナル」
原タイトル:Steel
1980年アメリカ作品
監督:スティーブ・カーバー
出演:リー・メジャーズ、ジョージ・ケネディ、ジェニファー・オニール、アート・カーニー、テリー・カイザー
なんか、よく日本映画の「超高層ホテル殺人事件」(近藤正臣、由美かおる出演)と間違えられるんだそうです。まあそれはご愛嬌。スティーブ・カーバーと言えば、「ザ・キープ」、「ビッグ・バッド・ママ」などのアクション監督で有名。おまけに主演が「リー・メジャーズ」だし、パニック映画で欠かせない俳優、「ジョージ・ケネディ」が出演しているとあれば、だいたいどんなにアクションバリバリ映画なのかは想像できるところ。
想像した通り最後までアクションバリバリの最後までハラハラドキドキのアクション映画だった。
内容としては、ビル建築にかける男の話であるが、「ジョージ・ケネディ」は顔見世程度で開始そうそうにいなくなってしまい、代わって出てくる主役のリー・メジャーズ演じるマイク・キャットンは、かつてビル建築のベテランと呼ばれながらもある事故で高所恐怖症になって引退生活をしている設定。こんな状況で最後までもつのかい?と思っているとそこは紆余曲折。いろいろな事件があってラストの奇策へと突入していくのあります。
さて、見所ですが、物語中盤でマイク・キャットンが集めてきた仕事人勢ぞろいの場面。得意技を持ったいかにもくせものぞろいというシーンはこの映画の集約とも言えるシーンだと思います。
全体的に実際のビルの建築現場で撮影したというだけあって、高さがすごい。高度恐怖症のJackとしては怖がりながらも最後まで一気に見てしまった作品でした。
余談だが、リー・メジャーズ映画には欠かせない(もしかしてファミリー?)テリー・カイザーが出演。さらに、くわえ楊枝のシーンもあり、「600万ドルの男」とリンク?しているような気がして来ました。さらに、この監督のスティーブ・カーバーの他の代表作「ビッグ・バッド・ママ」にはウィリアム・シャトナーが出演しているので、この映画も実は「600万ドルの男」&「スタートレック」つながりだったりする?
<追記>
エンドクレジットに「この映画をA.J.BAKUNISに捧げる」とあり、エンドクレジットをよく見たところ、UTILITY STUNTS欄にA.J.BAKUNISと名前がありました。
このA.J.BAKUNISさんは当時高所からの落下スタントNo.1の元記録保持者で記録を破られた後、この「超高層プロフェッショナル」で落下距離の最高記録を狙うべく果敢にビルの9階からの落下スタントに挑戦したのですが、安全マットにうまくのらずに亡くなったとのことです。享年29歳。
父親の見ている前での事故。そのスタントとははそう、あの最初辺りのシーンでジョージ・ケネディがビルの上から落ちるシーンです。この事実を知るとついあのシーンは目をそむけたくなってしまいます。そのままの画像が使われているそうですから。リー・メジャース演じるキャットンが中盤、サーファーの死に動揺するライオネルに、自分を放り投げてもいいからこのビルを完成させることに全力を尽くそうと言うシーンがあるのですが、この辺りを見ているとこの事故と映画がなんとなく重なってきました。この映画を見るとなんかいつも勇気づけられていたのですが、それは、スタッフ全員が事故を乗り越えて映画を完成させようとする団結心だったのかもしれないなぁとふと思いました。
尚、「A.J.BAKUNIS」さんですが、 CASTの2nd Goon(ならず者)でもクレジットされているので、劇中のラスト近くでピグノーズに暴力を振るっている2人のどちらか、もしくは最後にキャットンを阻止すべく上がっていくならず者の中でセリフがある方だったのではと思います。
(Jack FALLGUY談)
<一口知識>
リー・メジャーズの他の作品は?
題名 | 製作年度 | コメント |
ウィル・ペニー | 1968年 | 老カウボーイのアシスト役。最初と最後の締めに登場。よこ走りなど結構楽しめます。 |
バトル・オブ・ザ・バイキング | 1978年 | バイキングの王子は、父を助ける旅へ。最後に髭がとれたと思うのは私だけ? |
キラーフィッシュ | 1978年 | エメラルドを沈めた湖にピラニアが繁殖。2転3転、最後に勝利するのは誰?文豪ヘミングウェイの孫と共演。 |
THEエージェンシー | 1980年 | 潜在意識広告をネタにしたサスペンス。CMシーンはいかにも気持ちが悪い。 |
真昼の決闘2 | 1980年 | 名作「真昼の決闘」の続編。2番煎じと呼ばれようが、ガンを抜くのをギリギリまで我慢する主人公にリアルさがあり。 |
ラスト・カーチェイス | 1981年 | 石油の枯渇した近未来。管理社会に反発して自由を手に入れるためスポーツカーでアメリカ横断。 |
スター・フライトI | 1983年 | パニック映画。超音速旅客機スター・フライトIは初飛行中の事故で大気圏外に投げ出される。乗客を救うためのあの手この手の救出作戦の結果は...。飛行機のシーンは「フライングハイ」で流用されていた。 |
刑事ゲーブル -マフィアの標的- |
1988年 | 善と悪とが手を組んだ。刑事とマフィアのドンが手を組んで悪者退治。アクションバリバリ映画。 |
ファイアー | 1991年 | ロサンゼルスの高層ビルで大火災が発生。決死の消火作業が始まる。しかし、最初のシーンは、フォールガイのオープニングによく似ている。(そしてこのシーンは何故か西部開拓史の最後のシーンにも似ている) |
*本内容はあくまで個人的研究結果です。